【レビュー PIST6 2025年度⑱】鈴木浩太が4度目の優勝を決めた!
2025.08.07

PIST6 2025 8月 第2戦は8月7日(木)に最終日が開催された。決勝戦にはPIST6の優勝経験の3名に加えて、初優勝を狙う新鋭の2名、久々に優出を決めた1名が勝ち上がった。実力伯仲の激戦は残り1周半から逃げた鈴木浩太が優勝をつかみ取った。2着には後位にはまった常次勇人、前受けから下げて残り1周で巻き返しを狙った坪内恒が3着に入った。
決勝戦のスタートポジションは先頭から坪内恒-山田駿斗-常次勇人-鈴木浩太-伊勢崎彰大-神開一輝。レースは最後方の神開が上昇すると残り3周でペーサーが退避した所で、坪内が突っ張る素振りを見せるが、残り2周半手前で神開を出す。すかさず常次が始動して残り2周で先頭に立つも、間髪入れずに鈴木が叩いて残り1周半の所で先頭に躍り出る。グングンとスピードを上げると、追い込みを狙った常次、前受けから下げて巻き返しを狙った坪内をキッチリと合わせ切って逃げ切った。
「展開が向きましたね。1年半ぶり、2024年の1月以来の優勝ですね。神開さんが切って、常次君が切ってのところでしっかりと仕掛けることができた。そこに尽きますね。得意パターンに持ち込むことができた。枠も良かったし、組み立てもレースの流れも噛み合ってくれた。それと練習の成果ですかね。1ヵ月ぐらい空いたことでしっかりと練習ができた。自転車を換えたりいじったりもしていないし、体の状態が良かった。今までで一番良い状態だったと思う」
昨年10月のAUTUMN STAGE 10月第1戦から4場所続けて決勝に進出するなど、コンスタントに勝ち進んでいたが、決勝で勝ち切れなかった。決勝で勝ち切れない悔しさを胸にしまって挑んだ今開催で1年半ぶり、自身4度目のPIST6制覇を達成した。現行競輪でもS級に戻ってきて、勝ち負けを演じられるようになってきた。この勢いのままS級戦でも初優勝を狙えるかもしれない。
『優勝経験者が意地を見せた』
今節は勢いある若手が多数参戦。元ナショナルチーム所属の森田一郎が初登場。準決勝で失格を喫したが、ポテンシャルの高さを見せつけた。決勝戦進出を決めた鈴木浩太、常次勇人、山田駿斗の活躍はもちろんのこと、棚瀬義大は昨年11月以来の参戦となったが、持ち味を存分に発揮していた。惜しくも準決敗退に終わった長田龍拳は持ち前のパワフルな走りでライバルたちをなぎ倒してシリーズ3勝。早坂秀悟は強気な攻撃力だけではなく、柔軟な立ち回りをみせて変化をつけた。悔し涙を飲んだ実力者たちの時節での巻き返しに注目したい。
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次回開催は8月18(月)と8月19日(火)。『PIST6 2025 サマーステージ8月第3戦』が行われる。
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