【レビュー PIST6 2025年度⑫】黒瀬浩太郎が圧巻の逃げ切りでV9

2025.06.29

レース,選手

PIST6 2025 6月 第4戦は6月29日(日)に最終日が開催された。
決勝戦には黒瀬浩太郎が3連勝で勝ち上がりを決め、優勝経験者3名を含め、全員が表彰台経験者の6名が顔を揃えた。実力者揃いの決勝戦は、残り2周からのロングスパートを決めた黒瀬が無傷の4連勝で9度目の優勝を飾った。

決勝戦のスタートポジションは先頭から中島詩音、黒瀬、東矢昇太、松本京太、小畑勝広、尾方祐仁。レースは残り3周のペーサー退避に合わせて尾方が単独で飛び出す。残り2周半過ぎから黒瀬が仕掛けて残り2周で先頭に立つと、その後位が内に尾方、外に東矢で併走が続くが、残り1周手前では尾方が取り切る。すると4番手の中島がスパートし徐々に前に迫るが、逃げる黒瀬のカカリが良く、後続の追撃を振り切り1着でゴールした。

「(3連続完全優勝で)ホッとしています。(決勝戦は)コース順がすごくいいところで、尾方(祐仁)君が切ったときに、松本(京太)さん、小畑(勝広)さんが動かなかったのが大きかった。今シリーズは短い距離の仕掛けが多かったので、最後ぐらいは先行で勝ちたいなと思っていた。練習があまりできていなかったので体力が落ちていてキツかったが、逃げ切れる自信はあった。来期は現行競輪ではヤンググランプリとS級1班の点数を取ることが目標です。PIST6はまずはV10を目指して頑張りたい」

 予選2走はともに決まり手が差しと意外な形での勝ち上がりにはなったが、準決勝は好位置確保からのまくり、決勝戦では残り2周から先頭に立ち、実力の違いを見せつけて3連続での完全優勝を飾った。現行競輪でもS級に昇級して徐々に頭角を現し始めているだけに、今年の後半戦も現行競輪とPIST6の双方で活躍が楽しみな選手だ。

『予選から激戦が続いた』
 今シリーズは優勝経験者8名を中心に実力者が集結したことで、初日デイの1次予選Cでは優勝経験者の中島と篠田幸希による主導権争いや、1次予選Dでは小野大介が残り半周6番手からの強襲劇など、予選から決勝戦さながらの好レースが続いた。また2日目ナイトの順位決定戦では、優勝経験者の雨谷一樹や、マスターズ世界チャンピオンの市本隆司など創成期から活躍する選手の白星もあり、シリーズを通して大いに盛り上がりを見せた。

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次回開催は7月5(土)と7月6日(日)。『PIST6 2025 スプリングステージ7月第1戦が行われる。

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