【レビュ― EX③】復調した山田義彦が1年ぶりのV  

2023.02.20

レース,選手

PIST6 Championship 2022-23EXTRA STAGE ラウンド3は、219()に最終日が行われた。決勝戦には実績上位の3名が順当に勝ち上がり、初参戦組を含む3名の選手が初の決勝進出を決めた。多彩なメンバーが揃い混戦の様相を呈していたなか、残り1周半で先頭に躍り出た山田義彦が力強い先行策で押し切り完全Vを飾った。2着入線の小玉拓真は失格となり、まくった真船圭一郎が2着、直線で外を伸びた志智俊夫が3着に繰り上がった。

決勝戦のスタートポジションは先頭から真船-吉田裕全-山田-荒川仁-志智-小玉。レースは残り3周半で志智が進出を開始し、残り3周を過ぎてペーサーが退避するとインを切った。その動きを追った荒川がその上を叩くと、山田が残り2周でスパートを開始して残り1周半で先頭に躍り出る。その後は山田がペースを徐々に上げていき、最後は後続の猛追を振り切って先頭でゴール線を駆け抜けた。

「久々なので(表彰台の)高さがわからなくてこけちゃいました。(決勝戦は)イメージ通りにレースが運べた。荒川君の仕掛けが早くてそこは想定外だったけど、それ以外はほとんど作戦通りに進んだ。出切ってからはペースで踏んで、これで負けたらしょうがないと思って走った。毎回決勝で人気に応えられなかったし、今回はしっかり応えることができて良かった。今回はセッティングが良くて、最近の中では一番踏んでいる感触も良かった。シリーズを通して、しっかり組み立てができたし、ここ一番で勇気を持って仕掛けられたことが優勝の要因だと思う」

PIST6は昨年2月のSeason0 ラウンド7以来、一年ぶりの優勝で自身3度目のタイトル獲得となった。落車による怪我の影響で長らく低迷していた山田だが、近況は現行競輪でも随所にタテ脚を発揮して復調の兆しを見せている。次回は3月の玉野F1に出走予定で、今回の優勝をきっかけにして現行競輪でも復活の狼煙を上げる。

また今節はベテラン勢の活躍も目立った。立ち回り巧者の田中弘章は追走技術の高さを駆使して2度の連対を含む3度の確定板入り、小佐野文秀は連日、積極策を披露して順位戦Cでは2周先行で逃げ切り、水谷は2次予選と順位決定戦で差し切りを決めて2勝を挙げるなど、ベテラン勢が若手を相手に力と技で熱いレースを繰り広げた。

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次回開催は2月25日(土)と26日(日)の2日間、千葉市のTIPSTAR DOME CHIBAで

EXTRA STAGE ラウンド4が行われる。


EXTRA STAGE ラウンド3 レース結果はこちら

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