藤井 昭吾

2022.06.28

インタビュー

2022年5月21日、22日に行われた「ファーストクォーター」ファイナルラウンドで、2度目の優勝を果たした藤井昭吾選手。
PIST6で重要視しているポイントや、PIST6における「勝ちパターン」などについてお話しを伺いました。

Q

決勝では「レース前に想定していた通りの展開」になったと仰っていましたが、朝倉智仁選手(茨城支部:115期)など他選手に先行された場合の展開も想定はされていましたか?

A

後方の選手が自分より先に動く展開は想定していました。なので、ペーサーが外れる前に少し車間を広げ、後ろの選手より先に動こうと考えていました。『俺が動くぞ』という意思表示をすることによって、自分の後ろの選手をけん制しつつ前へ出ようと思っていました。

Q

決勝のレース中、他の選手の心情や動きなどが良く見えていたという感覚はありますか?

A

レース中に良く見えていたというよりは、レース前から他選手がどう動くかをずっと考えてました。けん制したからといって、他選手が動かないという保証はないのですが、『自分がこう動いたら他選手はこう動くだろうな』という思い通りの展開になりましたね。

Q

1次予選で少し仕掛けが遅れた部分を、その後のレースではきっちりと修正されました。そんな中でPIST6において『積極性』は重要視されていますか?

A

一番重要ですね。積極的に前々で仕掛けていく姿勢が大事だと思います。

Q

積極的に仕掛けていくとなると、枠順が重要だと考えます。得意不得意なものがあれば教えてください。

A

枠順はめちゃくちゃ大事です。5枠、6枠は中々難しいなと感じます。ただ、メンバー次第な部分があるので、タイムを出している選手がどこにいるのか、他選手の戦法などを考えて、展開を複数想定してレースに備えています。

Q

前回優勝された「ZERO」ラウンド3でも残り2周から先頭に出て逃げ切る形となりました。藤井選手の中で「勝ちパターン」のようなものができあがっているように思いますが、いかがでしょうか?

A

さらに強敵のいる場面では苦戦も強いられますが、一方で『こういう風に持っていけたら上位に入着できるだろうな』という感覚はあります。

Q

ギア倍数について、TT(4.50)以外では、すべて4.85で走られていますが、藤井選手の中でベストな重さなのでしょうか?

A

普段から250mバンクで練習できている訳ではないので手探りではあるのですが、やはり結果が出たギアに頼ってしまうところはありますね。

Q

今藤康裕選手(岐阜支部:99期)と海外の強豪選手のハロンを見て、駆け方を研究されたそうですが、その研究は今回のレースに活きていますか?

A

いや、完全に2人ともタイムが落ちてます(笑)今藤さんと2人でYouTubeの動画を見ながら勉強したんですが、やっぱり練習しないと無理ですね…。海外の選手の場合、『スピードを上げるタイミングを早めて駆けきってしまう』という走り方なんですが、実際にやってみるとめちゃくちゃ辛かったです。

Q

最近は基本的にzwiftで練習をされているとのことですが、既存競輪とPIST6のレース前ではワークアウトプランは違いますか?

A

いえ、全く一緒です。好きな練習コースもたくさんあるのですが、僕はみんなとレースするのが一番好きですね。

Q

ギヤ倍数をはじめ機材自体も異なりますが、PIST6を走ることで既存競輪に良い影響はありますか?

A

PIST6では4.85とかの重たいギアを踏むので、既存競輪のギア3.92が軽く感じるんですよね。その影響なのか、今期はそちらの調子もすごく良くて、競走得点も一気に上がってます。

Q

PIST6の優勝賞金を子ども食堂やユニセフへ募金されていましたが、活動を始められたきっかけを教えてください。

A

テレビで子ども食堂の特集を見たことがきっかけです。以前から募金活動をしたいという思いはあったんのですが、どういった支援の仕方があるかを知らなかったので、中々行動に移せずにいました。そんな中で、テレビ番組で様々な支援の仕方を知ることができたので、思い切って始めました。
PIST6で優勝することができ、自分はとても恵まれていると思ったんです。だからこそ、自己満足かもしれないですが、少しでも人の役に立つことをしたいと考えています。

Q

子煩悩なパパの印象が強い藤井選手ですが、お子さんはご自身のレースをご覧になっていますか?

A

いつも携帯から応援してくれています!

Q

藤井選手のInstagramにはご家族でディズニーランドに行った際の写真が多数投稿されていますが、ご家族全員がディズニー好きなのでしょうか?

A

完全に妻です。妻と娘が特に好きで、下の子はまだ小さいのでわかっていないとは思うのですが、洗脳されつつあります(笑)

Q

お子さんが生まれた時とその前とで自転車への向き合い方などで心境変化はありましたか?

A

僕の成績が悪くなると家族を食べさせていけないので、自分のためだけではなく、家族のために走るという意識はあります。独身時代も適当にやっていた訳ではないですが、普段の練習や身体のケアについて、以前よりしっかり考えるようになりました。

Q

最後に、藤井選手の活躍を楽しみにしているファンのみなさまに一言メッセージをお願いします!

A

これからも優勝目指して頑張りますので、引き続き応援よろしくお願いします!