「サードクォーター」ラウンド6レビュー

2022.10.19

レース,選手

PIST6 Championship 2022-23は10月17日(月)と18日(火)の2日間、千葉市のTIPSTAR DOME CHIBAで「サードクォーター」ラウンド6が行われ、鈴木浩太千葉)が5月の「ファーストクォーター」ラウンド6以来となる2度目の優勝。2位は田川翔琉(熊本)、3位には宇佐見優介福島)が入った。


地元の鈴木がオール1着でV2



鈴木は今回が8回目の出場で、開催前日のタイムトライアルは10秒322の全体2位だった。1日目の1次予選では1コーススタートということもあり、残り3周を切ったところから飛び出し、そのまま1着をとった。「後ろの状況を見ることができるくらい余裕があった。いいタイムも出ているので調子は良い」と胸を張り、2次予選でもきっちりと白星を飾った。

連勝して迎えた準決勝では、最終周回前に飛び出した河村雅章(東京)を追いかける展開となったが、フィニッシュ直前に差し切って無傷の3連勝で決勝進出を決めた。「前々に行って結果は1着だったが、自分のレースはできず一番厳しいものになった。昨日が好調すぎたのかもしれない」とやや納得のいかない様子も、「2回目の優勝を目指して頑張る」と切り替えた。

「先行を主体に捲りも頭に入れたい」と臨んだ決勝は6コーススタート。残り3周以降、選手同士けん制し合う場面もあったが、冷静に状況を見極めて残り2周半で飛び出し、2番手に宇佐見がきっちりつく中、最後は猛追してきた同じ119期の田川をかわして栄冠を手にした。

レース後、「長い距離だったが逃げ切れてよかった。1次予選で逃げが決まり、そのことが決勝でも思いきったレース運びができた要因だと思う」と話し、今後に向けて「いいイメージができた。厳しく警戒されるかもしれないが、勝つところはしっかり勝ち、また優勝できるように頑張りたい」と力を込めた。

自身過去最高の決勝2位となった田川は、フィニッシュ前の攻防について「あれは着外になるより悔しい。鈴木選手は気持ちの部分で強かったと思う」と唇をかみ、「もうワンテンポ早ければ優勝できたと感じる。次こそは完全優勝」と意気込んだ。また3位の宇佐見はS級A級混合の開催では初の決勝。「あの位置なら2位もあったのではないかと思う。レベルの高いレースを経験してまたモチベーションが高くなった」とコメントした。タイムトライアルで10秒260の今開催トップタイムを叩き出した東矢昇太(熊本)は、3連勝で決勝に進むも5位に終わった。

そのほか今開催には、9月にアメリカ・ロサンゼルスで行われたUCIマスターズトラック世界選手権の35-39歳スプリントを制した伊藤信(大阪)が出場。PIST6では初となる出場5場所連続優勝を目指したが、準決勝5着に沈んで「凱旋優勝」とはならなかった。「連続優勝の記録はいずれ止まると思っていた。準決勝は仕掛けるタイミングを逃すミスで敗退して悔しい」と、残念な表情を浮かべた。

またPIST6初勝利を順位戦Aで水谷良和(愛知)、順位決定戦Bで三浦雄大(宮城)がそれぞれ挙げた。

次回開催は10月22日(土)と23日(日)の2日間、千葉市のTIPSTAR DOME CHIBAで「サードクォーター」ラウンド7が行われる。


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